業務管理の総合ソリューション
らくらくBOSSを導入される利用者様の
悩みは多様です。
こんな企業で”驚きの効果”
あらゆる企業様の導入事例を紹介します。
2019年10月には、消費税が10%に引き上げられる予定です。通勤費を管理する人事総務部門は、2014年4月の運賃改定時に通勤費改定に関する作業を強いられましたが、あの時と同様の作業をまた行わなければなりません。今から頭を悩ませている方も多いかもしれませんが、果たして人事総務部門は、この問題にどのように対応していけばいいのでしょうか。今回ご登場いただく学校法人帝京大学では、2014年4月の消費税増税による運賃改定をきっかけに通勤費精算のシステム化に踏み切り、株式会社無限が提供する「らくらく定期.net」を導入しました。どうすれば通勤費精算システムのスムーズな導入ができるのか。そのためにはどんな準備が必要なのか……。学校法人帝京大学本部人事課の田村元男さん、植松陽さんと、株式会社無限 取締役PI事業部事業部長の青田賢一さんに、語り合っていただきました。
青田:学校法人帝京大学(以後「帝京大学」)様に、当社が提供する通勤費精算管理システム「らくらく定期.net」を導入していただいたのは、消費税が増税となった2014年4月でした。それまでは通勤費の精算管理業務を、どのように行われていたのでしょうか。
田村:帝京大学は1966年に設置され、2016年で創立50周年を迎えます。法人としては大学を始めとして、短期大学、専門学校、高等学校、中学校、小学校、幼稚園などの教育機関、病院・クリニック、老人保健施設などがあり、法人全体で約5,000名の正職員が勤務しています。
本部人事課では一部の職員を除き、ほぼすべての正職員の通勤費を管理しています。通勤費規定は国家公務員の規程に準拠しており、導入以前は定期券代支給の期間は1ヵ月としていました。法人の拠点は関東だけでなく、福岡県、岐阜県など地方もあり、組織ごとに手書きの通勤費申請書をまとめてもらい、本部で一括入力して支給。
しかし本部の通勤費管理を行う給与・社会保険担当の人員は10名ほどしかおらず、正直、通勤経路をチェックするまでの余裕はない状態でした。
2013年5月くらいから、翌年4月の消費税増税時の通勤費改定への対応として、通勤費の再申請を行うことと6ヵ月分の定期代支給に切りかえることで、通勤費削減につなげたいと考えていました。そこで運賃改定への対応を考えたときに、システム化は不可欠だと考えたのです。
青田:帝京大学様から最初に相談いただいたのが2013年10月。正式に発注いただいたのは12月初旬でした。12月中には帝京大学様にシステムを納めて、その間に職員の皆さまに通勤費申請書をあらためて提出してもらいました。当社で定期券データの登録作業を2014年2月に1ヵ月をかけて行い、3月に仮運用をスタート。なんとか4月の改定通勤費の支給に間に合ったというスケジュールでした。
田村:厳しいスケジュールでお願いしてしまったのですが、無限さんの的確なサポートがあったおかげで間に合うことができました。その点はとても感謝しています。また、その年の10月には税制改正で、急遽、交通用具に関する通勤費の非課税限度額が引き上げられましたが、それにも対応できたのは、やはりシステム化のおかげだと思います。
青田:これは大変急な改正でしたね。年度途中の2014年10月に、交通用具であるマイカーやバイクなど非課税限度額が引き上げられたのですが、その年の4月にさかのぼって適用されることになりました。つまり、すでに支給済みの通勤費を精算する必要が生じたわけです。対象となる社員を抱える企業では対応に大わらわとなりました。
田村:私たちも地方のキャンパス、病院への勤務者の多くが自動車通勤のため、対象者が多く、影響が大変大きかったのです。でも「らくらく定期.net」で対応できたおかげで、スムーズに処理することができました。このときは、本当にシステムを導入していて助かったと感じました。
未導入だったら、今の人員ではとても処理しきれなかったと思います。それに4月までさかのぼっての精算は年末調整にも絡むので、作業は2014年の年内に済ませなければなりませんでした。このときは対応の仕方について、無限さんにも指導いただき、なんとか対応できました。通勤費精算をシステム化していない企業だったら、実に大変だっただろうと思いますね。
青田:6ヵ月分の定期代を支給することに変更して、どれだけの金額が削減できましたか。
田村:法人全体で数千万円規模になります。これが毎年削減されるわけですから、大変な金額になりますね。
青田:私たちの統計では、「らくらく定期.net」を導入して的確な経路に見直すだけでも3%程度の通勤費の削減効果があるというデータが出ています。通勤経路の決定は最安しか認めないところもあれば、最安から規定の割合までの増額を認める会社もあるなど、企業によってルールはさまざまです。私たちは多くの企業をお世話していますので、これまでの事例や経験をもとにベストな形を一緒に考えさせていただいています。帝京大学様では、経路検索の機能を使われてみていかがでしたか。
田村:データを入力するだけで、複数の経路が表示される点は大変便利でした。私たちの経路規定は「最も経済的かつ合理的である」ことを基準にしていますので、それが一目で判断できる点は大きいですね。これまでは各組織の担当者はネットで調べていましたし、それを入力する私たちもその経路が的確かどうかまでは調べる余裕がありませんでした。
植松:私は病院を担当していますが、その対象者は1,000名ほどで、ピーク時に新規と変更を合わせて月に300件ほどの申請があります。一つの入力でいくつもの経路が一覧でき、合理的に選択できるので大いに助かっています。自転車通勤の件数も多いのですが、自宅の住所を入れるだけで地図表示され距離も出るので、金額を出すのも簡単です。
青田:他にシステムを導入されて、便利だと思われたことはありましたか。
植松:経路変更や退職時の定期券精算のしやすさですね。解約の日付を入れるだけで払戻計算もシステム側で行ってくれ、精算金はそのまま給与に反映されます。これまでは電卓で計算していましたから実に簡単になりました。3月、4月は職員の引っ越しも多いので大変助かっています。
田村:それに、これまでは通勤費を人事給与システムに直接入力していたのですが、「らくらく定期.net」を導入したおかげで給与システムへの取り込みが楽になりました。
6ヵ月分の定期代を支給しても、精算方法が以前のままだったら、毎月、個人ごとに社会保険料と非課税額を給与システムに入力する必要があります。この計算を「らくらく定期.net」では、自動で6ヵ月分の定期代を6分割して月々の給与に加算してくれます。こんな作業をもしエクセルでやっていたらと思うとゾッとしますね。
また、これまでは給与システム上では通勤費の金額しかわからなかったのですが、経路データも見られるようになり、確認が楽になりました。今回のシステム化で、さまざまな通勤費精算の業務の負担が減ったと思います。
青田:「らくらく定期.net」はもともと人事総務の皆さまを、通勤費精算の雑務から解放したいという思いから開発したものです。お客さまから実際に業務が楽になったとお聞きすると、開発冥利に尽きます。大変うれしく思います。
青田:ところで通勤費精算のシステム導入は、消費税増税前からお考えだったのでしょうか。
田村:私たちの法人は非常勤を含めると約7,000名の規模ですから、通勤費をエクセルなどで管理するといったことは不可能です。かといって、給与システムに直接入力して対応できるかというとそれも難しい。通勤費の専用システムを使わないと対応できないと考えていました。
青田:当社のサービスを選ばれたきっかけは、何だったのでしょうか。
田村:他の医科系大学と交流する機会があり、そこで「らくらく定期.net」を利用しているという話を聞きました。医科系大学には病院勤務の看護師の入退職が多いという課題があり、共通の課題を持つ他の医科系大学での実績を知って、導入を考えたのです。
帝京大学では社外サービスを利用する際は、最低3社を比較検討することが規定となっていて、他社製品も費用や使い勝手などを検討しました。無限さんに決めた理由は、他大学での十分な実績があること、そして評判も大変よかったことです。導入コストでは他に安いところはありましたが、そのような費用はランニングコストでペイできます。それよりも実績があることを重視して決めました。
青田:私たちは現場に即した使い勝手に加え、導入までの支援および導入後のアフターフォローにも力を入れています。また、お客さまの通勤費に関わる業務改善やアドバイスも行っています。例えば、担当者ごとに判断が変わるような規定はできるだけ避けること、個別の理由を認めると不公平になるので例外をつくらないことなど、さまざまなアドバイスを行っています。他の大学にはそのような点も評価していただいたのだと思います。
田村:確かに私たちも、導入時に支給開始まで時間がなく、無限さんにはさまざまな支援をいただきました。職員にあらためて6ヵ月分の定期代を申請してもらうため、申請書のフォーマットづくりからお手伝いいただきました。
3月、4月は業務が大変忙しかったので、申請書のデータ入力を手伝っていただいたのは大変助かりました。3月から仮運用に入り、4月には無事支給することができました。
植松:御社のサポートセンターに電話して質問することがありましたが、そこでも丁寧に使い方を教えていただき、スムーズな導入ができたと思います。
また、給与システムとの連携もまったく問題ありませんでした。人事給与システムはクレオマーケティングさんのZeeMというシステムを使っていますが、それとの連携は大変スムーズでした。今ではいつデータを取り込むのかを決め、その日にCSVファイルをつくってデータを入れています。
青田:ZeeMはこれまで他大学で使われて連携実績がありましたので、まったく問題なく対応できました。
導入時には私どもがクレオマーケティングさんと事前に打ち合わせを行い、データ項目などの調整を行いました。システム導入時にはトラブルがあってはいけませんので、細心の注意を払って、常にスムーズな導入を心がけています。
青田:2019年10月には消費税増税が予定されており、増税が決めれば再び運賃改定が実施されます。そのタイミングで新たにシステムを導入される企業も多いと思いますが、これから導入される企業担当者に対して、何かアドバイスをいただけますか。
田村:2019年10月が運賃改定だとすれば、2019年4月あたりがシステム導入のよいタイミングではないでしょうか。私たちは大変急な導入となりましたが、トラブルなく確実な導入をするとしたら、早めにシステムを入れて、増税時にはシステムで対応したほうが確実ですし作業も楽です。
人事総務は7月、8月は比較的手が空くので、タイミングがよいかもしれません。7月、8月で準備を終えて、余裕をもって導入、仮運用しておいたほうが慌てなくていいと思います。
青田:システム導入およびデータ入力には、通常3ヵ月程度は必要になります。そのなかで1ヵ月仮運用をしていただき、4ヵ月目から正式運用という流れが理想です。
前回の消費税増税時もそのタイミングでシステムを導入される企業が多く、当社も対応に追われました。トラブルなく、スムーズな導入を望まれるとしたら、少し余裕をもってご依頼いただいたほうがいいかもしれません。
田村:私たちも、次回の消費税増税は運賃改定をシステム側で対応してもらえるので大変安心していられます。今後は通勤費だけでなく、通常の交通費精算もシステム化を検討していければと思っています。
青田:帝京大学様には短期間での導入となりましたが、今回、「らくらく定期.net」を存分に活用いただいているお話が聞けて、大変うれしく思っております。
次回の消費税増税は2017年4月に予定されておりますが、当社ではすでに「らくらく定期.net」を導入されているお客様のサポートのため、事前の勉強会、講習会も開く予定です。
これから法律改正などの変更があったときも、常に問題なくシステムを使っていただけるように万全のサポートを行っていきたいと考えています。本日はどうもありがとうございました。
学校法人帝京大学
帝京大学は10学部30学科10研究科を有し、八王子、板橋、宇都宮、福岡、霞ヶ関の五つのキャンパスを有する総合大学です。大学設置は1966年であり、2016年には大学創立50周年を迎えます。また、学校法人帝京大学は大学、短期大学、専門学校、高等学校、中学校、小学校、幼稚園、病院・クリニックなどを抱え、幅広く教育・医療事業を展開しています。
1931年(大学設置1966年)
東京都板橋区加賀2-11-1
https://www.teikyo-u.ac.jp/