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導入事例 導入事例

らくらくBOSSを導入される利用者様の
悩みは多様です。
こんな企業で”驚きの効果”
あらゆる企業様の導入事例を紹介します。

NECフィールディング株式会社

全国に約400ヵ所の拠点を持ち、ITシステムのサポートサービスを展開する、NECフィールディング株式会社。約5,100名もの社員の通勤費を、人事部および全国の事務スタッフで管理していたが、管理業務の削減、効率化が命題となっていた。2014年、消費税増税による通勤費の改定作業が目前となり、システムの導入を決断。複数のサービスから「らくらく定期.net for クラウド」を選び、結果として見込みを超える工数削減や経費削減を実現したという。人事部の坂巻学さん、新野妙子さんに、導入までの経緯や削減効果について話を伺った。

導入前の課題 導入前の課題

狙いは「経路判定の効率化」と「経路データベース化」

通勤費の精算管理業務に関して、どのような悩み・課題を抱えていましたか。

坂巻 社員は約5,100名で全国に拠点があり、通勤費管理は人事部および全国の事務スタッフで担当しています。当社では年2回定期人事異動を行っており、4月には500名程度、10月には250名程度の申請処理を行います。その中で、大きく三つの悩みがありました。

一つ目は、通勤費判定方法の標準化です。経路判定基準はありましたが、最終的な判定は各地区の担当者に委ねていました。公共交通機関の判定ソフトは「駅すぱあと」で統一していましたが、自宅から最寄駅までや、マイカー通勤者の自宅から勤務地までの地図ソフトは統一されていませんでした。

二つ目は、通勤費支給業務にかかる負荷軽減です。通勤費を支給するまでには、経路や金額の確認、本人への確認メール、給与システムへの登録と、多くの工程があります。一人当たり確認メールを含めて、トータルで15分~20分程度はかかっていました。中でも、給与計算システムに、決定された経路に基づく通勤定期代を入力する仕組みが複雑で、「入金予定」「支払実績」「課税」と3画面で登録しなければなりませんでした。そのため、登録に誤りがあるケースが散見されました。

三つ目は、通勤費支給経路のデータベース化です。給与計算システムは、個人通勤費の金額データしか保持できなかったので、経路はデータ化されていませんでした。それをどう管理するかが課題で、社員からの問合せや経路が変更になって払戻しが発生するケースでも、紙で保管している経路変更届の申請書を見つけ出し、払戻し計算や従業員に対する説明を行っていました。

システム導入のきっかけについて教えてください。

新野 「らくらく定期.net for クラウド」を導入したのは2014年4月ですが、その理由は大きく二つありました。一つ目は、消費税改定に伴う対応です。従来の管理方法では負荷が増大するだけではなく、正しい改定処理を行うことは非常に困難でした。そこで、一括見直しができるシステムを探していました。

二つ目は担当者の業務効率化です。社内で間接業務のコスト削減が進められ、各地区の人事業務部門における負荷軽減を図り、さまざまな取組みを行っていました。いくつかの業務は、人事部に集約させています。その一環として通勤費支給業務も、効率的かつ標準的な負荷を軽減できるフローを模索していたのです。

どのようにしてシステムを選ばれたのでしょうか。

坂巻 当社は6ヵ月定期の導入や最安運賃への対応が済んでおり、システム導入の目的は「担当者の工数削減」が重要課題でした。

いくつかの通勤費管理システムでデモをお願いしたのですが、「人事システムとの連携はいいが、地図ソフトと連携できない」「機能が欠けていて使いにくい」など、満足のいくものはありませんでした。また、業務要件を満たすためにはかなりのカスタマイズが必要だということも分かりました。

ところが、「らくらく定期.net for クラウド」は標準機能だけでほとんどの業務要件を満たしているほか、利用者本位で使い勝手の良いシステムということが分かったのです。

また、自社でサーバーを立てて運用するシステムもあるのですが、長年使うとメンテナンスに手間も時間もお金もかかる。そこでクラウドを選択しました。費用の換算でも、通勤費精算の工数が減り、一人15分が5分程度に縮められると試算できましたので、工数削減の観点からも十分効果があると考え、導入を決定しました。

システム導入後 システム導入後

拠点人事に余裕が生まれ、現場社員の支援が可能に

実際に導入してみて、どんな点が良かったと思われましたか。

新野 拠点の担当者には最初不安もあったようですが、「大変作業が楽になった」という声が聞かれました。人事としても人を増やさず、ギリギリのところで作業していたこともあり、工数が減ったことで余裕も生まれました。

特に拠点の事務スタッフには現場社員の支援を行う役割もあるので、そのための時間が割けるようになり大変助かっています。おかげで、社員に労務管理面での提案やサポートができるようになりました。

また、通勤費に関わる業務が簡単で分かりやすくなったため、ミスも減っています。以前のシステムは汎用機のシステムで言葉もわかりにくく、間違った金額が支給される事態もありましたが、それもなくなりました。おかげで担当替えなども簡単になりました。

最近、バス会社で6ヵ月定期券を新設するところも増えているのですが、その情報をシステムから知ることもあります。最新の通勤費データが反映されていることは、大きな安心感につながります。

システム導入で業務フローではどの程度の改善があったと思われますか。

坂巻 導入にあたっては、若干経路判定基準や通勤費支給にあたる業務フローを改定したり、全従業員の経路情報を1ヵ月かけて登録しなければならなかったりしたため、当初は各地区の担当者から不満の声もありましたが、運用開始後は消費税改定に伴う運賃改定なども含め、大変楽になったという声が多く聞こえています。

工程的に大変助かったと感じる点は、部門間をまたがる異動者の通勤費精算や、給与システムへの登録・精算結果の帳票出力による社員への通知です。それに地図ソフトと「駅すぱあと」の情報が一元化されて、経路判定が実に楽になりました。実際運用してみて、通勤費担当者の工数も4分の1以下には減ったと思います。

既存の給与管理システムとの連携は、どのように進められたのですか。

坂巻 人事給与システムは汎用機をプラットフォームとして稼働しているので、データ変換などの工夫が必要でした。人事給与システムでも通勤費管理機能を持っており、機能の一部停止などシステム改訂は必要でしたが、通勤費支給情報や社会保険の算定データについては、問題なくスムーズに連携が進められました。その点は、実によく考えられていると感じました。

人事への「当然」に応えて、「信頼」を蓄えていく

システム導入によるコスト削減効果はどれくらいありますか。

坂巻 当初見込んだ削減効果以上の効果が出ています。加えて入力の間違いもかなり減り、通勤経路も適確なものが選択できるので、それによる削減効果も大きいと思います。

また、定期購入前の立て替え通勤費をシステムで算出して払えるようになったので、後から本人が請求する作業が不要になると同時に、申請漏れが無くなりました。

事業推進を支える人事部門として、大切にされていることを教えてください。

新野 人事部も経営環境の変化やリソースの変化で、人事評価制度や賃金制度など既存の仕組みを見直さなければならなくなっています。新たな試みを行うときに、人事が通勤費管理などの通常業務で常に確実な対応ができていなければ、どんな提案でも協力してもらえません。社員に対して、公平公正を保ち、納得性のある対応ができる環境を整えたうえで、人事課題を解決していきたいと思っています。

通勤費管理で悩まれている管理部門の方へのアドバイスをお願いいたします。

坂巻 通勤費を支給するのは当然のことですが、それを当然にできることの難しさはこれまでも感じていました。それが、「らくらく定期.net for クラウド」で、速く正確に支給できる仕組みがつくれたことは大変良かったと思います。

使ってみて感じたのですが、「らくらく定期.net for クラウド」はどのタイミングでも登録データを簡単にアウトプットできます。今までは抜き出す手間がかかっていましたが、システム化で拠点でも抜き出すことができるようになりました。おかげで、例えば拠点が移転するときにどれくらいコストがかかるといったシミュレーションもできるようになりました。今後も予算管理にシステムが貢献してくれるので、心強く思います。

人事部が申請を確実に処理するのは、当たり前のことです。その上で、当たり前のことを社員のため、会社のために、改善していく努力を続けなければいけません。人事部を含め我々スタッフは経営に資するところと、管理業務などの作業と、その両方をいかにバランスよく行えるかが求められます。今回のシステム化は、その点の大切さを顧みることができた、良い機会になったように思います。

インタビューを終えて。

坂巻氏、新野氏のお話から、システム導入までにどのような経緯があり、どの点について社内で検討したのかがよく理解できた。システムは人の代わりを務めるものだが、その代わり方に大きな問題がある。人は、業務をいかにスムーズに、ムダなくつなぐのかを、ごく自然に考えて実践できる。システムではそのような配慮が、それをつくった企業がどのような思いで作ったのかという点に表れる。今回は、いかにサービス提供企業がユーザーの思いを先回りして応えているかが、よくわかる事例となった。

システム導入後 システム導入後

会社名

NECフィールディング株式会社

会社概要

NECグループのITサポートサービス会社として、ICT(情報通信技術)システムのライフサイクル、すなわち企画・設計から導入・構築、運用・監視、保守、改善に至るすべての領域でサービスを提供。全国のサービス拠点網に豊富な経験やスキルを持つエンジニアを擁し、24時間365日サービスを提供。顧客のICTシステムにおける安心で快適な運用を実現している。

創立

1957年

本社

東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル

従業員数

単体5,133名、連結5,825名(ともに2015年3月末)

Webサイト

http://www.fielding.co.jp/