業務管理の総合ソリューション
らくらくBOSSを導入される利用者様の
悩みは多様です。
こんな企業で”驚きの効果”
あらゆる企業様の導入事例を紹介します。
2014年4月に消費税が8%に引き上げられた際、通勤費管理を行う人事部は、運賃改定に関する作業で予想を超える業務負担を強いられました。さらに2019年10月には、消費税が10%に引き上げられる予定であり、一部の企業では前回の経験をもとに、早くもそのための対策を進めようとしています。
今回ご登場いただくANAシステムズ株式会社では、2014年の本社・事業所移転と、2019年の消費税改定を乗り切るには、通勤費精算業務の効率化が必須と判断。2014年6月に株式会社無限が提供する通勤費精算管理システム「らくらく定期.net」を導入しました。
企業における通勤費管理の課題とは何なのか、消費税改定に向けて企業は具体的には何をすればいいのか……。ANAシステムズ総務部人事チームの西本慶子さん、丸山玲子さんと、株式会社無限 取締役PI事業部事業部長の青田賢一さんに、語り合っていただきました。
青田:ANAシステムズ様には、2014年6月に当社が提供する通勤費精算管理システム「らくらく定期.net」を導入していただきました。それまでは通勤費の精算管理業務を、どのように行われていたのかお話いただけますでしょうか。
丸山:当社の社員は908名で、ほぼ全員が通勤費精算の対象となります。通常、通勤費の変更申請や新規申請があるのは、1ヵ月に10名ほどですが、4月は年度替わり、7月は昇給昇格に伴う異動期であるため、1ヵ月に100名ほどの処理が必要になります。
システムを導入する前は、社員から手書きの書類で申請があり、それをエクセルに入力して上司にチェックしてもらい、その後、給与システム用のデータを作成して精算していました。
西本:通勤費の変更申請があると、現在の定期をいつまで使ったのかを確認し、次に3ヵ月定期の購入代金と日割りの通勤費を支払うのとでは、どちらが安いのかをエクセルに入れた計算式で2度計算していました。その後、精算金額を一覧にまとめ、給与データに取り込んでいくという流れです。
青田:申請書を見ながらエクセルに入力するのは、大変ですよね。
丸山:申請書だけを見ても、定期券の解約なのか、経路変更なのかがわからないので、確認しながらデータを入力しなければいけません。特に鉄道の経路変更の場合は、1ヵ月を三つに分けて数える旬数の把握が必要なので、今が何旬かを計算しながら入力していました。間違えると金額が違ってしまうので、とても慎重さが求められます。
青田:それに加えて、「最寄り駅や通勤経路が最適かどうか」「バス通勤を許可するのか」といった確認作業も必要になりますね。
丸山:最寄り駅や経路を確認する際は、Webの地図サービスを使っていました。バスの利用は自宅から最寄り駅まで一定距離以上あれば認められますが、最初は「駅すぱあと」を使い、最寄りのバスの停留所と駅の距離を確認していました。
その後、それが本当に合っているのかどうかを確認するため、地図サービスを使って距離を確認するようになりました。
西本:このような距離確認の方法は効率性に欠けていました。
青田:あらためて、通勤費精算のシステム化を検討されたきっかけをうかがえますか。
丸山:2014年7月に本社から川崎市の殿町事業所に500名が異動することになり、同年11月には本社がANA訓練センター敷地内に移転することが決まりました。3月にほぼ全社員の通勤費の改定が必要になることがわかり、短期間に膨大な量を処理することができる、新しい通勤費精算のツールを探すことになったのです。6月にはシステムを導入したいと考えていたので、あまり時間がありませんでした。
青田:そのような状況の中、私どもが主催した運賃改定対策セミナーにご参加いただきましたね。
丸山:そのセミナーで「らくらく定期.net」に関する商品説明を聞き、通勤費精算業務の手順が私たちがエクセルで行っているやり方とほぼ同じで、これなら導入しやすいと感じました。連携する地図ソフト(GeOAP)は東京ガスエンジニアリングソリューションズが提供されているという点でも信用できると感じていました。
西本:以前は「駅すぱあと」でも、探索できないバス会社があったのですが、「らくらく定期.net」では対応していない場合も自社でマスタ入力でき、柔軟に対応できると聞き、大変助かるなと思いました。
青田:他の通勤費精算システムは検討されなかったのですか。
西本:一度は、使っていた給与システムに付加する形で通勤費精算を行うことを検討したのですが、解約と支払しかできず、経路変更もままならないシステムだったので、すぐにあきらめました。
御社に検討している旨を伝えると、すぐに営業の方がお越しになり、丁寧にサービスを説明してくださいました。ただ、導入までの時間が短いので、なかなか厳しいのではないかと思っていました。
青田:急ぎでの対応が必要ということで、弊社でも全社を上げてサポートいたしました。御社は導入に向けて大変積極的で、当社までお越しになって、使い方や設定などを勉強していかれたこともありましたね。
西本:今回はクラウド型での導入を選択しましたが、無限さんにはしっかりとサポートしていただいていると思っています。システムに入力する計算式も、当社までお越しになり、直接、設定・指導してくださいました。
困ったときにカスタマーサポートに電話すると、画面を見ながら教えていただけることも、大変助かりました。「画面の一部の項目が見にくいのでと幅を広げたい」といった細かな要望にも、すぐに対応していただきました。
青田:当社にはカスタマーサポートの専門部署があり、常に迅速で正確な対応を心がけています。通勤費は給与計算に関わり、締日も決まっているので、問い合わせにもスピーディーにお応えしないといけません。また、できるだけお客さまが使いやすいよう、設定を自由に変えられるように配慮しています。今回は双方で協力し合いながら、ベストな導入ができたと思いますね。
御社ではシステム導入から1年を超えましたが、実際に使ってみていかがですか。
西本:「こうしたい」と思うことが何でも実現でき、非常に融通が効く点が良いと思います。例えば、途中で入力を間違ってもすぐに戻せますし、修正したものはすぐに上書きができて、過去のデータも呼び出せます。精算では、旬割を路線ごとに個別で選択することもできます。このような臨機応変さは、大変ありがたいですね。間違ったときに戻せないシステムが結構ありますが、一から入れ直すのは、本当に面倒なんです。
それに、乗り継ぎでも路線単位で解約や経路変更、継続といった処理を自由に設定できる。自分で路線を分けて処理していた頃と比べて、大幅に作業時間を短縮することができました。また、一人ずつ、経路ごとの支払明細が出せるので、社員からの問い合わせにもすぐ答えられるようになりました。
丸山:画面に住所を入れると最寄り駅を表示してくれるので、非常に使いやすいですね。今まで本人が申請している最寄り駅が本当に最適なのかを調べるために、こちらで想定する駅を全部入れて確認していたので大変でした。また、以前は精算後に間違いに気付くこともあったのですが、今ではその心配もなくなり、精神的にも楽になりましたね。
青田:ここで消費税アップ時の改定業務についてお聞かせください。消費税が増税されると、社員への支給額変更を行わなければなりません。システム化されていない企業の場合、新しい定期代は社員から再申請してもらうケースがほとんどです。
西本:給与システム内での一斉変更を検討していたのですが、システムでは対応ができないことがわかり、全社員の通勤費を手作業で調べて再度登録しました。このときは人事チーム全員で、一人100人ずつ担当してなんとか間に合わせました。1週間ほどかかかりましたが大変な作業でした。
青田:前回の改定では、公共交通機関によって運賃改定の開始月が異なったので大変混乱しましたね。いつの支給分から新定期代を支払うのかといった問題も発生して、非常に煩雑になっていました。
丸山:前回の増税時は鉄道ごとに値上げのタイミングがずれてしまい、改定の処理が大変でした。今回はシステムを導入したので、ほぼボタン一つで対応が可能です。鉄道ごとの改定時期のずれも、システム側で反映してもらえる。当社でも、消費税アップ前の3月中に6ヵ月定期を購入してもらおうと考えています。
青田:消費税増税に併せてぜひ実施していただきたいのが、現在支給されている経路が適正かどうかの確認ですね。どの企業でも、支給している経路が古いままだったり、誤った経路や金額で支給したりしているケースがあります。
青田:システムを導入されたことで体制および業務フローは、どのように改善されたのでしょうか。何か想定していなかったことで、プラスに作用したことはありましたか。
丸山:今までエクセルの手作業で通勤補助費の精算を行っていましたが、「らくらく定期.net」導入後は、変更日付を入れるだけで精算できるようになり、時間は大幅に短縮されました。
以前、一人10分はかかっていたのが、今では2、3分。間違いがなくなり、問い合わせも減ったので、残業も減り、人件費も削減されています。かかる時間が減った分は、これまでやれなかった業務の時間に充当できています。
西本:ワークフローは、以前は手書きの紙でしたが、現在は個々が端末で入力しています。そのデータを「らくらく定期.net」でチェックし、精算するという流れです。
通勤費の支給額は社会保険算定にも影響しますので、その点でも適性に支払え、間違いがなくなったことは大変大きいと思います。給与システムに渡すデータも、「らくらく定期.net」の中で項目を自由に変えることができるので、融通が効いて助かっています。他のシステムではわざわざシステム会社に修正してもらうこともあったので、非常に便利ですね。
青田:今後のシステム活用で、新たに予定されていることはありますか。
丸山:マイカー通勤に関しては、諸経費などの計算式を入れてもらっているものの導入の時間が作れず、まだ活用できていません。最近は自動車通勤が増えているので、早く使えるようにしたいですね。また、バス路線で金額データが入っていないところもあるので、その部分を入力して万全にしていきたいと思っています。
青田:ANAシステムズ様には、短期間にほぼ全社員が異動するという非常事態の中で、スムーズに導入していただくことができました。今回お話をうかがって、「らくらく定期.net」の機能をきちんと理解して使っていただいていることを、大変うれしく思っております。
ANAシステムズ株式会社
ANAグループの情報システムを支えるIT企業として、エアラインビジネスに直結した企画・提案、大型プロジェクトの受託開発、フィールドへの展開から稼働後のシステム運用まで幅広いサービスを提供。社会インフラともいえる公共交通機関の情報システムを盤石の備えで開発、管理し、フライトにおける信頼性と安全性の実現をサポートしている。
2013年4月(株式会社ANAコミュニケーションズと全日空システム企画株式会社の合併により設立)
東京都大田区東糀谷6-7-56
908名(2015年7月1日現在)
http://www.anasystems.co.jp/